PHOTOギャラリー

2019.03.14
テーブルフォト 撮り方いろいろ
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今回は、使いこなし術でご紹介したカメラの使い方の実践編として、テーブルフォトの撮り方を作例をみながらご紹介します。
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AQUOSでテーブルフォトを撮るときに知っておきたい基本機能
1. 被写体に思い切り近づける
AQUOSのカメラは、被写体に思い切り近づけるのも大きな特長ですので、ぜひ近づいて撮影してみましょう。被写体に近づくほど、前後のボケ方が大きくなり、立体感のある写真になります。思い切り近づくだけでマクロ撮影も可能になります。ピントが合いにくい場合は、画面をタップしてピントと合わせます。
2. 背景をぼかせる「背景ぼかし」モードがある
通常の撮影よりも背景をぼかして主役の被写体を際立たせた写真を撮ることができます。撮影後にピントの位置とぼかしの量を何度でも変更することができるのが最大の特長です。
※AQUOS sense2 のメインカメラには「背景ぼかし」は搭載されていません。3. 色の鮮やかさやコントラストを調整できる
マニュアルでは、デジタルカメラのような本格的なマニュアル撮影を行うための設定項目が用意されています。色味やメリハリ、質感などの項目を自由に設定できます。一度調整した設定は、カメラを再起動してもそのままの状態を保ち、撮影モードもマニュアルの状態でカメラが起動します。
4. AIが料理や花を認識して画質を調整してくれる
AIオートでは、被写体を認識すると、シャッターボタンの上に、検知した被写体のアイコンが表示され、下の作例のように、AIが撮影シーンや被写体を自動検知して、ピントや明るさ、色などの設定を適した状態に調整してくれます。
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いろいろなアングルで撮って見よう
上から撮るか?横(斜め)から撮るか?料理写真のアングルを決める基準
上の作例のように平面的な配置で撮る場合や、ピザのように平面的な被写体の場合は、「真上(俯瞰)」から、デザイン的な配置を心がけるのがポイントです。下の作例のように、高さや重なりがある被写体は立体的です。その場合は、「横(または斜め)から背景の映り込みに気をつけて撮るのがポイントです。
同じ配置の被写体で見え方の違い
上から撮った写真
斜め横から撮った写真
<撮り方ワンポイント・アドバイス>
テーブルフォトは、逆光または横からの光(サイド光)で撮影します。
自分の影が映り込む「順光」は不向きです。 -
花束はバリエーションの宝庫
上の2つの作例は、ひとつの花束から撮影しています。もちろん花束のままの撮影も行いましょう。そのあとに、花束にあるそれぞれの花にあった撮り方をしてみましょう。多くのバリエーションを撮ることができます。
左がオリジナルの花束です。右がバラに添えられている小さな花だけを撮ったものです。前述の2枚を合わせると、ひとつの花束から4バリエーションの写真が撮れたことになります。アイデア次第では、より多くのバリエーションを撮ることができます。
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被写体と背景の色やトーンを合わせる
これまでのPHOTOSHOWでも、スイーツなどのフード写真は、「明るく」「鮮やか」に撮ることをお伝えしてきました。この2つの作例はその応用編です。上は、背景のトーンや質感を揃えたうえで、画面を下方向になぞって、暗めに調整しています。下は、イチゴの鮮やかさをいかすために背景の色だけを合わせて撮影しています。色やトーンが暗めの被写体を撮る場合は、背景の質感や色、明るさやトーンを揃えることで、被写体の雰囲気を出すことができます。
以下は明るさの違いによる見え方の違いです。明るさについては、自分の好みや意図に応じて調整してみましょう。
時には以下のように、黒バックで撮影するのもおすすめです。白バックとは違う大人っぽい雰囲気を演出することができます。「マニュアル」モードを使って、明るさや色の鮮やかさ、コントラストなどもあわせて調整すると、より雰囲気のある写真が撮れます。
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背景ぼかしモードを使って撮影する
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背景が少しボケるだけで雰囲気が変わる
「背景ぼかし」モードの最大の特長は、撮影後にピント位置やぼかし量を調整できることですが、調整を前提にせずに、撮影モードを「背景ぼかし」に変更して撮影するだけでも背景がぼけて十分に雰囲気を出すことができます。難しいことを考えずに一度挑戦してみましょう。
左:「背景ぼかし」で撮影 / 右:「マニュアル」で撮影
左:「背景ぼかし」で撮影 / 右:「マニュアル」で撮影
- 黒田 智之 くろだ ともゆき
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1971年東京生まれ。公益社団法人 日本写真協会会員。
アートディレクター、フォトグラファーを主として音楽、映像、出版、広告などで活動。近年では、スマホ写真を中心に写真の撮影・プリントに関する書籍の執筆やセミナー、ワークショップ等の講師も務める。近著には『「いいね!」を増やす スマホ写真の撮影レシピ』(シーアンドアール研究所刊)などがある。