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2017.06.08
2017夏モデル 「AQUOS R」 カメラの実力
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2017年のスマートフォンAQUOSフラッグシップモデル「AQUOS R」がいよいよ登場する。AQUOS Rのカメラは、2016年のフラッグシップモデルAQUOSのカメラ画質は維持しながら、レンズと画像処理を一新。高速かつ安定感を増したオートフォーカスや自動的に構図を補正してくれるインテリジェント・フレーミングといった新機能など、今回は新しくなったAQUOS Rのカメラ性能についてご紹介します。先行してPHOTOギャラリーに公開した「AQUOS Rカメラ撮影サンプル」もあわせてご覧下さい。
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1. F値1.9の明るさを誇る画角90度の超広角22mmレンズ
超広角レンズの特徴。それは、広々と奥行きのある臨場感あふれる写真が撮れる
これまでのAQUOSと最も違うのがレンズ。AQUOS Rのレンズ焦点距離は22mm(35mm換算)。このレンズの焦点距離の数字(〇〇mm)が小さいほど、撮れる範囲(画角)がワイドになり、撮影範囲が広がります。これまでのAQUOSは26mmの焦点距離。レンズの特性上、近くの被写体は大きく、遠くにある被写体を小さく写すため、「遠近感(パースペクティブ)」が出ます。そのため、焦点距離が22mmとなったAQUOS Rでは、広々と奥行きのある臨場感あふれる写真が撮れるようになり、日常はもちろん、旅行先での撮影でもその違いを実感できます。
左が27mm/右がAQUOS R 22mm
AQUOS Rの広角レンズを活かした写真の撮り方
広々と奥行きのある写真を撮るには、ただ遠くの景色だけを撮るよりも画角の手前に対象物を入れたほうが、遠近感や距離感を実感できる写真が撮れます。また、建物や樹々などを見上げるようなアングルで撮るのも効果的です。広々とした景色とは逆に、前述の比較作例のような、狭い室内を撮影すると、見た目以上に広々とした写真が撮れることから、超広角レンズの特性がよくわかります。
スマートフォン最高レベルの接写性能と明るいレンズによる綺麗なボケ味
スマートフォンの広角レンズとしては最高レベルの接写性能
撮影最短距離の長さによって、被写体にどれだけ近づけるか(接写性能)が変わります。一般的なスマートフォンと比べ、AQUOS Rは撮影最短距離が短く被写体に近づいて撮影できるので、これまで撮影できなかった写真が撮れるようになりました(本体の角度や位置によって最短距離は変わります)。いつも見慣れたアングルの写真からの卒業!みんなと差がつく写真が撮れます。
被写体により近づけることと、AQUOSのF値1.9という明るいレンズの相乗効果で、背景や前景のボケ味がより大きくなり、デジタル一眼カメラのような綺麗なボケ味の効いた写真が撮れます。
被写体に思い切り近づくことができるからこそ撮れる写真
被写体に思い切りよって、花や植物、昆虫などの小さな被写体をさらにクローズアップして撮る方法をマクロ撮影といいます。こういった写真は、スマートフォン専用の外付けレンズなどを取り付けることで撮影可能でしたが、スマホ単体では撮れなかった写真です。AQUOS Rは、そんな接写撮影が可能です。接写は、身近なテーブルフォトでも有効でこれまでとは違った写真を楽しめます。
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2. 画質の進化:約2,260万画素の高精細なセンサーと高画質を実現する新画像処理エンジン
スマートフォンの常識を超える写真基準の高画質
16年のフラッグシップモデル同様、AQUOS Rでも写真基準の高画質は健在で、大きなサイズのプリントでもデジタルカメラ並みの画質でプリントが可能です。
AQUOS R が実現する高画質の理由
・約2,260万画素の高画素センサーだからこその高精細
高画素センサーの最も大きなメリットは、被写体の詳細にいたるまでを精細にとらえられることです。そのことで、被写体のディテールや質感、その場の空気感を表現するために必要な情報と条件を満たします。・写真基準の優れた画像処理エンジン
メーカーや機種によって差が大きく出るのが、写真の画質を決める「画像処理エンジン」です。AQUOSは、画面越しの高画質をプリントでも再現し「写真基準」の画質を満たす画像処理を行っています。・デジタルカメラ基準のレンズテクノロジーが可能にするデジカメ基準の描写力
センサーと画像処理がよくても、描写の最初を担うレンズが劣れば画質も劣化します。描写力を決めるレンズこそ画質の要。デジカメ基準のレンズ性能のAQUOSだからこそ、クリアで精細な描写を実現します。・より補正効果が高くなった光学式手ブレ補正
レンズ位置を動かして手ブレを抑える光学式手ブレ補正も健在です。合成処理を行う電子式と違い画角が変わることなく、画質の劣化を抑えてクリアに撮影できます。薄暗いシーンも手ブレを抑えてクリアな写真が撮れます。 -
3. 画角はアウトカメラと同じ90度(焦点距離23mm)。F値2.0の明るさを誇る約1,630万画素のインカメラ
インカメラ最高レベルの約1,630万画素の高画素カメラ
最高クラスの画素数と明るいレンズのAQUOS Rのインカメラは、A4サイズのプリントでも耐えられる高画質な写真が撮れます。SNSだけで終わりがちなベストショットを高画質なまま写真としてカタチにして残せます。また、プリントはしない人でも、撮影した写真データが高画素で高画質なため、アプリで加工した場合でも加工時の画質の劣化が少なく綺麗な加工が可能になります。
使いやすい広々画角
アウトカメラと同じ画角90度の広角レンズは、風景を含めたセルフィーが自撮り棒なしで広々と撮影できます。レンズもF値2.0と明るいため、暗がりでのセルフィー撮影でも明るく撮影することができます。
女性に嬉しい美肌調整・小顔補正
2017年春モデルのスマートフォンAQUOSのプレミアムコンパクトモデル「AQUOS SERIE mini SHV38」「AQUOS Xx3 mini」でも好評だった機能も健在です。女性に嬉しい「美肌調整」と「小顔補正」を撮影時に行えます。補正効果は「強・中・弱・オフ」が設定できます。また、レンズの歪みを補正する「レンズ補正」も備わっています。
また、AQUOSのインカメラならではの裏技が「インカメラでマニュアル撮影」です。彩度やコントラストを調整しながら顔色や肌感を調整しながら撮影できます。コントラストを下げることで、肌の感じを柔らかく自然な美肌効果でナチュラルな写真が撮影できます。
左が2016年フラッグシップ(500万画素)/右がAQUOS R(1630万画素)
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4. より快適な撮影を行うための新機能
高速で安定したピント合わせが可能、新オートフォーカス
新しくなったオートフォーカスは、安定した正確なピントを実現。新たにマルチオートフォーカスに対応し、構図に応じたフォーカス合わせが手軽にできます。また、起動やオートフォーカスも高速だから、動きの激しいスポーツなどでもシャッターチャンスを逃さず撮れます。
カメラがおすすめの構図に補正してくれるインテリジェントフレーミング
しっかり構図を決めて撮影しなくても、カメラが構図を補正。撮影後にオリジナルと補正した2枚の画像を自動で保存するので、あとからお好みの画像を選択することもできます。補正効果は、水平補正、日の丸構図、シンメトリー構図、三分割構図、対角線構図、三角構図があり、撮影データに応じた補正を行います。
左が補正前/右が補正後(水平がとれた写真に)
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5. フラッグシップならではの撮影モードも充実
スマホらしい直観的な操作感のマニュアル撮影「おすすめプラス」モード
・撮影者のための補助機能が充実
「おすすめプラス」のフルマニュアルでは、撮影画面に写真をまっすぐ撮るのに役立つ2軸の水準器(水平と前後の傾き)や白飛びと黒潰れを起こしている場所を赤いゼブラの表示で教えてくれる機能など、使うほどに撮影に便利で役立つ撮影補助機能が用意されています。・撮影画面で全てを決められる
スマートフォンのカメラでは、撮影後にデジタル処理(HDRなどの補正処理)を行っているものが多く、画面で確認している状態と保存された写真に違いがでるものがあります。AQUOSは、画面で見ている状態のままの写真が撮れるため、明るさや色、質感も撮影時に決められます。・自分だけのカメラ設定
フルマニュアルでは「ホワイトバランス」「ISO感度」「シャッタースピード」「フォーカス」「彩度」「コントラスト」「明瞭度」から、自分が使う項目を最大4つ撮影画面(ファインダー)に表示できます。また、マニュアル操作を行った最後の設定値を保持しています。カメラを再起動しても前回の設定のまま撮影することができます。・簡単なプリセットも用意
カメラの知識に自信がない人でも、簡単にフルマニュアルの機能を使った撮影ができます。プリセットは、質感や色を設定する「くっきり」「ふんわり」、HDRを使った逆光撮影に便利な「逆光でも」、マニュアルフォーカスの「近付いて」、スローシャッターの「残像を」から選べます。「花火撮影」モードや「背景ぼかし」モードも健在
花火の開花に合わせて自動撮影を行える「花火撮影」モードや、あとからピントも変えられ印象的なテーブルフォト撮影が可能な「背景ぼかし」モードも健在で、撮影シーンに合わせたワンランク上の写真撮影を楽しめます。
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6. 日常や旅行先で使いやすい高画質な動画機能
※「あとからキャプチャー」で切り出した画像
4K対応で最新の圧縮形式H.265の高画質動画撮影
AQUOS Rは、2016年のフラッッグシップモデル同様に4K2Kに対応した標準動画とタイムラプス、撮影後にスロー動画として書き出せる「ハイスピード録画」(フルハイビジョンで秒間120コマ(HDサイズ240コマ)と使い勝手のいい動画機能が用意されています。また、汎用モード(H.264)の半分のデータ量で動画撮影できる「H.265軽量モード」と2倍高画質で撮影できる「H.265高画質モード」を用意しています。
動きながらの動画撮影にも強いW手ブレ補正
メインカメラには、薄暗いシーンでも手ブレを抑える光学式手ブレ補正に加え、動きながらの動画撮影でも手ブレをしっかり補正できる電子式手ブレ補正を採用しています。インカメラには、セルフィーなどの近距離撮影時の微細な動きを効果的に軽減する電子式手ブレ補正を採用し、用途に応じて手ブレ補正を切替えてブレの少ない動画を撮ることができます。
あとからベストショットを切り出せる、より便利になった「あとからキャプチャー」
撮影した動画からベストな瞬間を写真として抜き出せるあとからキャプチャーは、4K2K動画から約800万画素のサイズで写真を抜き出すことが可能です。AQUOS Rでは、動画全体から一番見せたいシーンだけ切り出して、動画もかんたんにSNSにアップできるようになりました。
これまでのAQUOSの良さはそのままに、最新のフラッグシップモデルにふさわしい進化を遂げたAQUOS Rのカメラ機能はいかがでしたか?ここではご紹介できなかった機能や使い方も含めて、今後のPHOTOSHOWでは、AQUOS Rだけでなく、スマートフォンAQUOSのカメラを使いこなすためのテクニックを交えて、写真の撮り方のコツをご紹介していきます。
- 黒田 智之 くろだ ともゆき
- 1971年東京生まれ。
アートディレクター、フォトグラファーを主として音楽、映像、出版、広告などで活動。近年では、スマホ写真を中心に写真の撮影・プリントに関する書籍の執筆やセミナー、ワークショップ等の講師も務める。近著には『「いいね!」を増やす スマホ写真の撮影レシピ』(シーアンドアール研究所刊)などがある。
用語解説おさらい
- オートフォーカス
- 構図
- フレーミング
- F値
- 画角
- 焦点
- 被写体
- アングル
- 接写
- ボケ
- 彩度
- コントラスト
- ピント
- シャッター
- 日の丸構図
- 三分割構図
- 対角線構図
- 三角構図
- 白飛び
- 黒潰れ
- HDR
- ホワイトバランス
- ISO感度
- シャッタースピード
- 逆光
- 4K