特集記事

2021.02.10
AQUOS sense5G カメラ使いこなし術 -実践編-
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今回の特集の内容
人物を撮ってみよう
マニュアル撮影でレベルアップ
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今月のPHOTOSHOWは、AQUOS sense5G のカメラについて、先月の基本機能編の続編として、AQUOS sense5Gで撮影した写真を、撮影時のポイントを交えながらご紹介する実践編です。
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「人物を撮ってみよう」
1. カメラを使い分けよう
AQUOS sense5Gのカメラは、広角、標準、望遠の3眼です。これらのカメラは、写真を写す範囲(画角)が違うのはすぐに分かりますが、人物の写真を撮る上では、カメラの特徴を理解してくとよいでしょう。
一般的に、ポートレートは歪みが少ない「望遠」を使うことを勧められがちですが、望遠は、写せる範囲が狭いため、アップの撮影に向いていますが、広角と比べると、背景があまり写りません。
作例は、広角カメラを使っています。広角は背景をいかした全身写真に向いています。下から上に向けた構図にすると、広角レンズならではの遠近感で顔が小さく足が長く写る効果があります。
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2. 被写体の目線よりカメラを下げよう
人物を撮るとき、特に近づいて撮るときのカメラの高さは、被写体の目線より下に位置するようにすると、頭でっかちにならず、顔と体のバランスがよくなります。スマホを逆さまにして構えると、カメラの高さがおのずと下がるのでおすすめです。
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3. 背景と一緒に撮るイメージで
人物を撮るときは、表情を撮ろうとすることが多くなるため、近づいて撮ることが多くなりがちです。写真のバリエーションを考えて、ときには風景の面積を思い切りとって撮りましょう。その際は、他の人が写り込まないようにし、構図はシンプルに。使うカメラは広角または標準がおすすめです。
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4. シンメトリー
左右対称のシンメトリー。風景や建築物ではよく使われる構図ですが、人物でも撮ってみましょう。左右対称が故の安定感があり、不思議と写真が上手く見えます。建造物+人物の組み合わせをいかした撮影では特におすすめです。
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「マニュアル撮影でレベルアップ」
とにかく色合いは鮮やかに撮る
WB: 4200 / ISO: 50 / シャッター速度: 1/12秒 / 色合い: 7 / コントラスト: 5 / 明瞭度: 7
料理や風景の写真は、「色合い(彩度)」を調整して鮮やかに撮るだけで、写真を見返したときの「あれ?もっと綺麗だった…」と感じることがなくなります。「色合い」のおすすめの調整値は「6」または「7」程度がおすすめです。作例は、彩度(色合い)を「7」にしています。また、透明感が出るように、ホワイトバランスをほんの少し青みがかるようにして調整しています。
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本気で撮るならスローシャッター
WB: 4000 / ISO: 50 / シャッター速度: 5秒 / 色合い: 7 / コントラスト: 6 / 明瞭度: 7
カメラ機能を最大限にいかしたフルマニュアル撮影のひとつが「スローシャッター撮影」です。シャッター速度を遅くして残像を撮るこの撮影方法のポイントは、三脚を使ってスマホを固定することです。
滝の作例は、市販品のND(光の量を減らす)フィルターを使用し、シャッター速度を5秒に設定し標準カメラで撮影しています。慣れは必要ですが、スマホでも「写真を撮っている」と実感できる撮影方法です。ちなみに、この記事のカバーになっている夕景の写真もスローシャッターで撮影しています。
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WB: 4000 / ISO: 50 / シャッター速度: 5秒 / 色合い: 7 / コントラスト: 6 / 明瞭度: 7
花火の写真は、三脚を使って広角カメラで撮影しています。こちらは、NDフィルターは使用していませんので、滝に比べると難しさはありません。あとはシャッターチャンスのみです。
ホワイトバランス
色味を変更できます。数字が大きいほど赤みが増し、小さいほど青みのある写真になりますISO感度
数字を小さくすると画質は向上しますが、暗所では手ブレを起こしやすくなります。シャッター速度
残像を撮るような場合は速度を遅く、弾ける水滴を撮るような場合は速度を速く設定しますフォーカス
四角の枠内の赤く表示される「ピーキング表示」をガイドにし、マニュアルでピントを合わせます彩度
数字が大きいほど色が濃く鮮やかになり、小さいほど色が薄く、0になると白黒になりますコントラスト
数字を小さくすると、フワッとした印象に、大きくすると、くっきりとメリハリのある写真になります明瞭度
数字が小さいほどノイズが目立たなくなり、数字が大きくなるとシャープに写すことができますオートでの撮影は簡単で、日常で気軽に撮るにはとてもいい機能です。ですが、たまには、マニュアルを使って、じっくりと撮影してみるのもおすすめです。マニュアルで撮影すると、スマートフォンとはいえ「立派なカメラ」だと改めて思えます。
手間をかけて撮影するのも写真の楽しみ方のひとつです。自分の思った通りに撮れたときの何とも言えない気持ちをぜひ味わってください。
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基本機能編と実践編の2回にわたって、AQUOS sense5G のカメラについてご紹介しました。ご紹介した内容は、最新機種でなくても使えるテクニックです。これからの季節、桜をはじめ撮影したくなるモノや機会が増えてきます。AQUOSのカメラを使って、写真撮影を楽しみましょう。
- 黒田 智之 くろだ ともゆき
- 1971年東京生まれ。公益社団法人 日本写真協会会員。
アートディレクター、フォトグラファーを主として音楽、映像、出版、広告などで活動。 近年では、スマホ写真を中心に写真の撮影・プリントに関する書籍の執筆やセミナー、ワークショップ等の講師も務める。 近著には『「いいね!」を増やすスマホ写真の撮影レシピ』(シーアンドアール研究所刊)などがある。
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AQUOSのカメラでどんどん撮って、
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