PHOTOSHOW

スマートフォンAQUOSの撮影のコツを紹介

特集記事

2023.6

AQUOS R8 pro × デジカメ用フィルター撮影

  • 先日発表されたスマートフォン AQUOS のフラッグシップ AQUOS R シリーズの最新モデル、「AQUOS R8 pro」。 「AQUOS R8 pro」では、カメラ自体の機能や性能の進化に加えて、 専用ケースとアダプターによりデジカメ用のレンズフィルターを装着して、 さらに雰囲気のある写真を撮ることができます。

    専用ケースは、フィルター径 52mm(エレコム製)。アダプターは、フィルター径 49mm(LooCo製)となっています。 このアクセサリーは、デジタルカメラ用のフィルターをそのまま付けられるというもので、 スマートフォンのカメラ機能だけでは難しい物理的フィルター効果を使った写真表現が可能になる優れものです。

    今回の PHOTOSHOW では、AQUOS R8 pro にデジタルカメラ用のフィルターを装着して撮影した写真をご紹介していきます。

  • 今回の内容
    1. 明るい場所でシャッタースピードを遅くする
      絞り開放が基本のスマホカメラで重宝する ND(減光)フィルター
    2. 映画のような雰囲気で撮れる
      ポートレートにも適したホワイトプレミアムミストフィルター
    3. フィルター初心者にもおすすめ
      イルミネーションで効果が絶大な
      光を星のように光らせるクロスフィルター
  • ※撮影で使用された AQUOS R8 pro は、開発中のものを使用しているため、製品とは異なる場合がございます。

  • 明るい場所でシャッタースピードを遅くする
    絞り開放が基本のスマホカメラで重宝する
    ND(減光)フィルター

    AQUOS R8 pro + ND フィルター(メーカー:ケンコー・トキナー)で撮影

    明るいレンズと絞り開放が基本のスマートフォンにとって、ND フィルター(減光フィルター)は風景写真では重宝します。 特に作例のようにシャッタースピードを遅くする撮影では必需品。手軽なスマーフォンであっても本格的な風景撮影を可能にします。

    < フィルターの有無による違い >
    左:フィルターなし/右:ND フィルターを使用

    左上が ND フィルターを付けていない通常撮影、右上が ND フィルターを付けて撮影したものです。 作例のような水流を写す渓谷や滝、車のテールランプの光の残像、花火など、 1 秒を超えるシャッタースピードで撮影する場面では、特に重宝するフィルターです。

    写真だけでなく動画撮影を含め、さまざまな被写体やシーンで重宝する減光フィルターです。 特に撮影状況に応じて減光量を調整できるバリアブル(可変)ND は、 シャッタースピードの制御という点で、デジカメ以上にスマートフォンの撮影で役立ちます。

    AQUOS R8 pro のマニュアル写真を使って撮影する
    <本格的に使うならマニュアル写真モード>

    作例のようなスローシャッターは撮影モードをマニュアル写真モードにし、 シャッタースピード (最長 30 秒)と ISO 感度を調節して撮影します。 この方法では、シャッタースピードが遅いため、手持ち撮影では確実に手ぶれを起こすため、必ず三脚などでスマホを固定して撮影しましょう。

    AQUOS R8 pro のナイトモードを使って撮影する
    <手持ちで使うならナイトモード>

    ND フィルターを使用したスローシャッター撮影のスマホならではの撮り方が、ナイトモードの使用です。 ナイトモードを使用して撮ると下の作例のように、手持ちでもブレずに水流の残像を撮ることができます。

    マニュアル写真モードのような細かな設定の必要がないだけでなく、三脚などでスマホを固定することもなく、手軽にスローシャッター撮影を行える裏技です。

    AQUOS R8 pro + ND フィルター(メーカー:ケンコー・トキナー)で撮影

  • 映画のような雰囲気で撮れる
    ポートレートにも適したホワイトプレミアムミストフィルター

    AQUOS R8 pro + ホワイトプレミアムミストフィルター(メーカー:KANI OPTIC)で撮影

    このフィルターの効果としては、光を拡散させ、写真の雰囲気や描写を柔らかくし、フィルム映画のようなノスタルジックな雰囲気を演出できます。

    < フィルターの有無による違い >
    左:フィルターなし/右:ホワイトプレミアムミストフィルターを使用

    左上がホワイトプレミアムミストフィルターを付けていない通常撮影、右上がホワイトプレミアムミストフィルターを付けて撮影したものです。

    このフィルターは、光源(ハイライト)に対しての効果が強く光を拡散させ、全体的にコントラストを和らげ霧がかったように写ります。 コントラストが和らぎ、肌の質感や陰影がソフトになるため、ノスタルジックな演出のポートレート撮影では重宝します。

  • フィルター初心者にもおすすめ
    イルミネーションで効果が絶大な
    光を星のように光らせるクロスフィルター

    AQUOS R8 pro + クロスフィルターで撮影

    付けた瞬間に効果が感じられるクロスフィルター。光源を星のように光らせることが出来ます。 イルミネーションやクリスマスツリーなどの細かい光の集合体を撮るような場合に効果が絶大です。

    < フィルターの有無による違い >
    左:フィルターなし/右:クロスフィルター(メーカー:MARUMI)を使用

    左上がクロスフィルターを付けていない通常撮影、右上がクロスフィルターを付けて撮影したものです。

    クロスフィルターはイルミネーションなどの細かな光(点光源)が十字状になります。 このフィルターは回転させることができ、回すことで十字状になった光も回転させることができます。

    数多いフィルターの中でも、効果がよく分かり扱いやすいといえます。 フィルターを使った撮影をこれから行いたい方にはおすすめです。

    デジタルカメラでは馴染みのあるフィルターを使用した撮影が、スマートフォンで簡単に行える AQUOS R8 pro の専用ケースとアダプターは、 スマートフォンのカメラ機能だけでは撮れない効果や表現が可能になります。 スマホカメラの撮影に新しい可能性をもたらしてくれます。

    次回は、AQUOS R8 pro のカメラについて、作例とともにご紹介していきます。

  • 黒田 智之 くろだ ともゆき
    東京生まれ。公益社団法人 日本写真協会会員。
    アートディレクター、フォトグラファーを主として音楽、映像、出版、広告などで活動。 近年では、スマホ写真を中心に写真の撮影・プリントに関する書籍の執筆やセミナー、ワークショップ等の講師も務める。 近著には『「いいね!」を増やすスマホ写真の撮影レシピ』(シーアンドアール研究所刊)などがある。

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